テクノロジーの進化が、距離的制約を限りなくゼロに。二拠点生活 & 移住の大きな可能性。
2024.02.19
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自然の中で仕事も趣味も楽しみたい。デュアルライフは夢ではない。

リモートワークの急速な浸透もあり、「自宅でも勤務先でもない場所でも問題なく仕事はできる」ということは、いまや誰にとっても疑いがないだろう。テクノロジーの進化と普及により、都市圏と地方圏での業務環境の差はほとんどなくなったいま、より自分にとって心地よい環境で多くの時間を過ごしたいという要望も、ごく自然なものと言えるだろう。

仕事と趣味の両立に価値を感じる人にとって、とりわけ魅力的なのが「二拠点生活(デュアルライフ)」だ。 二拠点生活はその名の通り、自分にとっての拠点を二つ持つ暮らし方。移住とは異なり、現在の暮らしを維持しつつ、もう一つの拠点を持つため、現在のライフスタイルを大きく変更することなく、新しい楽しみを広げられるのが大きな魅力となっている。

では、どのくらいの人が二拠点生活を送りたいと考えているのだろうか。

国土交通省が行った調査によると、三大都市圏(首都圏・近畿圏・中部圏)と地方圏を対象に行った調査によると、全体では44.2% が地方と都市を行き来する生活を希望していることがわかった。実践中および計画中を含めると約50% に達し、実に多くの人が二拠点生活を志向していることがわかる。地方圏在住者に比べて都市圏在住者の意向が高く、三大都市圏の比較では近畿圏がやや高くなっている。二拠点のみならず、移住も含めた広い意味での「地方暮らし」についても、ほぼ同様の結果が見られる。

内閣府官房の調査からは、出身地ごとの差異を見て取ることができる。東京圏出身では「計画中および検討中」と「関心がある」を合計した「興味あり」という回答が45.9% であるのに対し、地方圏出身者では61.6% と大きな差が見られた。地方出身者は、元々、地方での暮らしに理解があり、引退後やこどもたちの独立後に出身地に帰ったり、好きな場所で過ごしたいという意向が強いと考えられる。

一方で、「地方暮らし」に興味があったものの断念したという人たちも存在する。断念する理由はそれぞれにあるだろうが、経済面は大きな理由のひとつだろう。特に二拠点生活では、二ヶ所の住居コストを負担することになるため、簡単には実現できないことかもしれない。ただ、人口減少社会に突入している日本では、2023 年には全国の空き家率が20%を上回るとも予想されており、場所や物件をうまく選ぶことで二拠点生活を後押しする材料になるかもしれない。

「場所を変える」ことは、仕事にも、趣味にも、良い影響を与える。新しい土地で、これまでになかった自分の一面を発見することもあるだろう。人生100年と言われる時代、充実した毎日のために、1 ヶ所に止まる以外の暮らし方を模索してもいいだろう。

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